災害文化事例カタログ

サバイバルカレー作り編

今日のサバ飯はサバイバル飯。鯖飯ではありません。
コロナのせいで世の中アウトドアブームですが、アウトドア料理というよりは、防災寄りの料理です。
今日作るのはカレーです。「やっぱりカレーかよ!」普通です。だけどテーマがありまして、極限まで水を節約しなきゃいけない状況下でのサバ飯です。


やることはとてもシンプルです。これから皆さんにお配りする鍋です。


お米の炊き方ですが、主婦の味方ア〇ラップ。これ一袋に一合のお米を入れます。お米と同じ量のお水を入れます。そして出来る限り中の空気を抜いて、できるだけ上の方で口を閉じます。これで準備は終わり。お米は浸水した方がうまく炊けるので、30分ぐらい放置します。洗米したい方は方法を考えてください。今日は、水を極限まで使わないので、無洗米で炊きます。


小さく切ったニンジン、ジャガイモ、玉ねぎとソーセージ、コンソメを入れて、水は200cc。カレールーの箱の表記で作ると300ccの水となっていますが、今回の料理では水分が蒸発しないので、少なめにします。正直サバイバルだったら、シャバシャバしている方が食べやすいです。


お米を入れます。具も入れます。鍋で茹でます。はい終わりです。
これで炊けるんです。ご飯は沸騰してから20分もあれば食べられます。カレーは少し面倒で、具材だけ煮て、ご飯ができた段階で一度 袋を開けてカレールーを追加して、もう一回煮ます。カレーを最後に入れるのは、ルー入っている小麦粉が膜になって野菜が煮えにくくなるからだそうです。カレーは火にかけたら1時間で食べられます。


これが仕上がりです。
これのどこがサバイバルか?というと、このまま食べればいいんです。一洗い物が一個もでない。これが第一のサバ飯ポイント。そして、煮る水は川の水でもいいんです。お風呂の水でも、少し汚れた水でも問題なし。食べないんですから。飲み水がわずかでも、ちゃんとカレーができる。第二のサバ飯ポイント。


説明のあとも、スケさんは炭から火を起こして、サプライズのおかずを作っていました。働き者ですね。


さあ、参加者の皆さんの調理開始です。
ア〇ラップの耐熱温度は120℃、水の沸騰温度は100℃です。水が沸騰し続けている間は、温度は100℃を超えないのでアイラップの中の食材は焦げもしなければ水分も逃げない。「保温」状態が保たれるんですね。これならよほどのことが起きない限り、失敗しない。なるほどです。


良い具合かな?袋の中で野菜は煮込まれています。


いよいよ野菜が煮えたようなので、カレールーの投入です!
そして、写真見てわかります?スタッフのカレー鍋には異変が!なんか鍋のお湯が黄色くないかい?「あぁ!ビニールに穴が空いてる!!!」え〜みなさま大変です。事故が起きました。
鍋のお湯の量が少ないと袋が密着した底の温度が一時的に高温になり、ビニール袋に穴が空いてしまいました。どうする?とっさの緊急対応で、すべての水を捨て具材を鍋に戻し、カレールーを入れました。やれやれ。「普通のカレー作ってどうすんだい!?」企画の趣旨を無視し、食事確保に走るスタッフ鍋。


事故を横目に、ちゃんとサバ飯が出来ている家族。


そして、スケさんが外の焚き火で料理していたものは、ダッチオーブンで焼き上げたチキンのハーブ焼きでした!鶏から美味しいオイルが滲み出てきて、付け合わせのジャガイモとニンジンの旨みを引き立てます。


ビニール袋からお皿によそう。災害時にはビニールからでも食べられるとはいえ、やっぱりお皿で食べたいですね。お皿にラップを敷けば洗い物が減ります。紙皿の活用もアリです。


美味しそうですね。スケさんのおかずが載って、サバ飯とは思えない豪華さです。


スケさん。ありがとう。


うん。美味しい。スタッフ用のカレーも美味しかったですよ。普通の作り方ですもん。


食後にコンロでマシュマロを焼いて楽しみました。