災害文化事例カタログ

いざという時のスキルを身に付けよう「サバイバルキャンプ@AONE MATKA」晴れたぜ2日目編

イベントの様子をまとめた映像はこちら!

1日目のレポートはこちらから!

いざという時のスキルを身に付けよう「サバイバルキャンプ@AONE MATKA」大雨の1日目編

スケさんは晴れ男だと言うし、実は記事書いてる私も晴れ人間なんだけど、晴れ×晴れはひょっとして土砂降り?まさか…と疑いましたが、待望の朝陽です!


蔵王の山肌も上の方から徐々に太陽が当たってきました。今は6時20分です。
今回のルールでは6時半から大きな音立てて良いことにしています。そろそろ皆さんテントから出てくる時間でしょう。


外で寝ていた家族は大丈夫だったのでしょうか。
中からガサゴソ音が聞こえて、チャックが開きました。
おはようございます!寒かったですか?
ちょっとだけ寒かったけど、よく眠れたそうです。そしてお父さんは、まだ寝てます。


体育館は暖かかったのかな?
眠れましたか?と聞くと、少し寒いけど思いのほかゆっくり眠れたそうです。
体育館のように大きな空間では、よほど大きな暖房設備でもなければほぼ外気温と同じ。だとしたら音が反響する体育館の中より、自然の音がする屋外でテントを張った方が当たりだったかもしれません。


焚き火の煙が朝陽に光ります。火があるっていいですね。


さあ、朝からサバイバルメニュー。作るのは「フライパンひとつで作る炊き込みご飯」です。
災害時には、出来るだけ手軽に栄養のあるものを食べたい。アルファ米でも栄養は十分に摂れますけど、やはり美味しいに越したことはないですよね。今朝のサバ飯(サバイバル飯)のコンセプトは「燃料は少なく、そして失敗しない」です。


ポイントは、味付けと具を兼ねて缶詰を使う点です。
缶詰は保存性もいいので、非常持ち出し袋に入れておけばそのままでも食べられます。例えば避難所に入っても、ご飯にプラスすると栄養も気持ちもアガリますね。
今回は焼き鳥の缶詰を使います。


待ってました!外へ行きましょう。
晴天の大空のもと、サバ飯調理に挑戦です。


野菜は火が通りやすいように小さめに刻みます。そうです、指先は猫の手で。


美味しく作るポイントは「前の晩にお米を水に浸しておく」ことです。長時間浸水しておくと、早く炊けて燃料が少なく済みます。炊飯器でご飯を炊くと時間がかかりますが、この作り方だと15分もあれば出来てしまいます。


では、炊き込みを開始します。
味付けは麺つゆ。しっかり目に味付けします。米一合に大さじ1ぐらい。


フライパン炊飯の利点は、水加減が気になったら蓋を開けて確認できること。意外でしょ。
ご飯を炊く基本は「初めチョロチョロ、中パッパ。赤子泣いても蓋とるな」ですが、釜と違って浅いフライパンで煮込むように作る炊き込みご飯は、加減を何回も見て大丈夫なんです。


あれ?昨日の残りご飯に味噌塗って温めてる人がいる。
これも冷ご飯をおいしく食べる知恵ですね。


湯気が減ってきたら火を弱火にし、底の方から小さな音がパチパチいったり、かるい焦げの匂いがしたらOK。軽い焦げなら、お焦げのあたりのモチモチした食感が美味しいんですよ。


出来た!?ほら。炊飯器と違って蓋を開けて確認できる。だから失敗しないんです。


さ。炊けたので茶碗によそいましょう。 スケさんが芋煮(宮城風の味噌味)を作ってくれていました。 校舎を出て、野菜を刻んで味付けをして、ここまでで45分しかかかっていません。


ん〜美味しい!あっという間にできたのに美味しい。「これ、家でもできるわ」「すごい簡単!」って声が聞こえてきます。具材は鯖、鮭、アサリ、何でも楽しめます。テフロンのフライパンで作れば、洗い物もあっという間です。


ご飯の後は、焚き火でマシュマロ焼き。


ここで一旦屋内に戻ってスケさんの「テント片付け方講座」ですが、ここも少し長いので別レポートにします。
テントって、きちんと形になっていると頑丈ですが、化学繊維でできた布なので濡れたままにすると劣化します。片付け方って、長持ちさせるためにも大切なんです。

>>テント片付け方講座(別ページ)


食事も終わり、テントの片付けも終了。
とうとうサバイバルキャンプ最後のプログラムとなりました。講師は、吉本興業『山形県住みます芸人』のソラシド本坊元児さんです。


本坊さんは、地上波テレビ「とろサーモン村田とソラシド本坊のアウトドア日和」(仙台放送)でキャンプ&アウトドア情報を楽しく発信しています。
今回のサバイバルキャンプでは、火おこし体験の講師をしてくれます。
「え〜実はこの火おこし機では一回も成功してません」
え!そうなの???


トライしてみましょう。
はずみ車を利用した火おこし機ですね。コマを止めないようリズムよく回転を維持すると。錐の下から煙が出てきました。


木が削れてできた火種を、麻をほぐした繊維束に移し、空気を送り込むと・・・消えました。
火に必要な三要素は「酸素」「可燃物」「熱」。熱が足りなかったようです。


なかなか、はずみ車の火おこし機は難しいようです。次は金属を擦り合わせるファイヤスターターを試してみます。マグネシウムの金属棒を強くこすることで火種を作るんですね。


強く擦り付けると火花が散ります。この火花がうまく可燃物の上に残ると、真っ赤な火種が光る。空気を送り込むと「点いた!」成功です。


この火おこし体験も、詳細はすごく長いので別ページで紹介します。
子供たちはもちろん、お父さんが夢中になっています。

>>ソラシド本坊さんの火おこし講座(別ページ)


そして、成功した人のご褒美。スケさんが焚き火で作っていてくれた焼き芋が振舞われました。


本坊さんを囲んで、みんなで記念写真。


2日間でいろいろなことがありましたね。大雨。カレー水没。テント泊。焚き火。
キャンプって「まあ何とかなる!」というマインドと、あるもので工夫するスキルが身に付きます。これは災害が起きても役立つはずです。まさに災害文化ですね。

スケさんから、キャンプは2泊からキャンプだよとメッセージがありました。1泊のキャンプでは、荷物を開いてテントを立てる>>泊まる>>片付けて帰る、だけになっちゃうんです。皆さんも次回はもっとゆっくり楽しんでください。そしてキャンプという非日常を日常使いできるようになれば、災害時でもそのマインドやスキルがきっと役立つはずです。

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