AONE MATKAのスケさんこと小野俊介さんのテントの張り方講座です。テントの選び方などとても実用的。では、解説をはじめます。
よく聞かれるんです。「テントは何がいいですか?」
テントに限らず、アウトドア用品は基本的には値段が性能に比例します。ブランドの価値はあると思いますが、基本的には高ければ値段に直結する何かがあると思ってください。
この施設では、アウトドア用品としては名前の通ったコールマンというメーカーのものをメインで使っています。いいテントだと思いますよ。大人だと4〜5人は快適に眠ることができます。フレクションポールという2本のポールで組み立てるドームタイプというテントです。初めて買うには良いと思います。3万円しないとおもいますがシンプルでいいテントです。
テントは、袋を開けると基本的に3つの部品が入っています。
フライシートと呼ばれる外側のテント。いわゆる雨避け、服でいえばカッパです。そして本体。こちらは室内側。2層に分かれています。本体側には防水機能はありません、なぜならテントは凄く結露するんです。朝にはびちゃびちゃになっていると思いますよ。なので、本体には防水性がなく、外にカッパのようなフライシートをかけて、空気を通してあげます。
ペグです。袋に入っています。テントを地面に固定する道具です。
だいたい最初からついてくるペグはプラスチックでできていて、めっちゃくちゃ使いにくいです。なので、100均でもいいので金属製のペグに買い替えることをお勧めします。ペグは正直、高くないので、一本100円でも200円でもいいので金属のものに換えることを勧めます。
そしてポールです。これは凄く長いです。余裕で隣のテントサイトに侵入できるぐらい長いので、お子さんと協力して作業した方がいいかな。隣の人をツンツンならいいけど、車をガリってやったら泣きますしね。(筆者より>>よく組み立て中に人に踏まれるなんて事故があるんで、周囲の人の動向に気をつけてね)
では広げます。だいたい四角かな。入口の方向に気をつけて。地面に広げるときに、もうどこから入るか、テントをどこに設置するかの見当をつけます。
テントには袋状のポールを通す筒(スリーブ)があるので順に通していきますが、これがなんせ良く折れます。
経年劣化で折れる時もありますが、大概は中途半端にポールが挿さったまま組み立ててテンションをかけてしまう。そしてバキッと折れる。ポールを差し込む時は、確実に差し込むことを心がけて。
この時に、ポールを引っ張ったりしてはダメです。引っ張るのではなく、生地を手繰ってポールを端から押し込む要領で、しっかり差し込む。確認する。十分気をつける。(筆:だいたい途中で引っ張ってくれる”親切な“人がいるので、余計な手を出さないか注意する)だいたい、途中でポールが抜けかけている時は、生地の端っこが固定用の穴(グロメット)にスムーズに入らない(ポールが不自然に10センチぐらい余る)から、そういう時は力任せではなく、いったんテンションを緩めてポールの状態を確認してください。
ほぼ全てのテントには、ポールの端っこを収める構造があります。そこに「こんなに曲がっていいのかな」と思うでしょうが、心配しないで、お子さんがいるなら協力して本体にテンションをかけてください。ポールを押し込む感じではなく、生地を引っ張って固定する感じです。
あとは、テントの前に前室を作ります。これも、テントによって形はまちまちです。無いものもあります。家で言うとこの玄関で、靴を脱いだり入り口に雨の当たらない空間を作り出します。
だいたいは、フライシートの端っこには本体の端っこについているものと同じ素材のフックだったりクリップだったり何かがあります。これで四隅を留めます。
そして、風が強く吹いた時などに本体に無理な力が入らないように、マジックテープで途中を固定するものもあります。この辺りは、各メーカーで違いがあります。このマジックテープは、なくても建つけど、あれば風が吹いた時に風圧でテントが大きく歪んでも壊れることはありません。
入り口はこんな感じ。今日は屋内で関係ないですが、テント入り口にはメッシュの虫除けがついてます。
この虫除けですが、開けっ放しにすると凄く羽虫が入ります。(筆:海外の一部のメーカーは防水処理に芳香族の薬剤を使っているので、張った当初はとくに虫が寄ってきます。)なので、このメッシュは開けっぱなしにしないように。
最後に、ペグを打っておしまい。打ち込む角度は、直角から45度のあいだなら強度的には関係ないと言われています。
そして最後に参加者から質問です。クマはいますか?
「います。周辺には確実にクマはいますが、ここにはこれまで来ていません。その代わりに猿や鹿がいます。食べ物などを外に出さないように気を付けて」
スケさんはどこで寝ますか?
「中で寝ます。正直、キャンプ先で雨が降ってる時は家に帰る自信があります(笑)ただ、雨の中のキャンプはやれば楽しいですよ。速攻でテントを張って。でも、もう慣れているので帰ります。今日は予報ではそこまで雨が酷くならないから、外で寝ると楽しいと思いますよ。」
正直なスケさんでした。